『1/fゆらぎ』の癒し効果で、心地良い災害避難を

リスク管理

本ブログ『ゆらぎのリスクこんとろーる』のタイトルにも用いている"ゆらぎ"という単語。一般的には、「ゆらぐこと、ゆれること」というような意味で使われますが、"1/fゆらぎ"の研究で知られる武者利光氏(東京工業大学名誉教授)によれば、「ものの予測のできない空間的、時間的変化や動き」であり、この世界に存在するすべてのものに表れるということなんです。

例えば、風は突然吹いて、突然止まることもあります。この風の不規則な動きこそが"ゆらぎ"なんです。今回は、この"ゆらぎ"の一つであり、私たちに癒しやリラクゼーション効果をもたらすと言われている"1/fゆらぎ"と"リスクコントロール"について考えます。

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自然界にある"1/fゆらぎ"

私は、以前からこの"1/fゆらぎ"に興味がありまして、いろいろな図書や資料も見ていたんですが、その内容を知れば知るほど謎が深まってくる感じがしています。

"1/fゆらぎ"研究の第一人者として有名なのは、武者利光名誉教授(東京工業大学)ですが、武者教授によれば、次のように言われています。

1/fゆらぎは、自然界に非常に普遍的に見られる現象で、ものの集団の動き方の根本法則のようなものらしい、ということまでは分かっています。
そのほか、1/fゆらぎが生体のリズムと同じだということも分かってきました。初めてこのことを発見したのは人間の心拍のリズムです。
生体のリズムは基本的には1/fゆらぎをしているといっても良いでしょう。この1/fゆらぎは、生体に心地よさなど快適な感覚を与えてくれるんです。人間を心地よくしてくれる刺激には、1/fゆらぎをしているものが多いのです。

出典:こだわりアカデミー(1/fゆらぎの謎にせまる)

 

つまり、自然界にあるほとんどのものは、ろうそくの炎のようにゆらいでいるということなんです。風、太陽、人間の心拍、木漏れ日の光、小川のせせらぎの音、小鳥のさえずりなど、私たちの身の回りにあるほとんど全てのものがゆらいでいます。でも、安定した一定のゆらぎではありません。不安定なゆらぎです。そして、それらの中でも私たちに心地よい刺激を与えてくれるものが1/fゆらぎなんですね。

 

ろうそくの炎も、見つめていると癒しを感じませんか?

 

生まれたばかりの赤ちゃんも周りの人たちに癒しを与えてくれます。赤ちゃんから聞こえてくる小さな心拍こそが1/fゆらぎなんです。

 

新緑の木漏れ日。こんな気持ちよさそうな場所で午後のひと時を過ごせたら、ストレスも発散できそうですね。

 

小川のせせらぎの音も、癒しとリラクゼーションを与えてくれますね。私も夜寝つけない時などは、CDでせせらぎの音を聞いています。

 

小鳥のさえずりも心にやすらぎを与えてくれます。

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1/fゆらぎの活用

では、私たちが1/fゆらぎを感じて、それを活用するにはどうすればよいのでしょうか。その方法は簡単です。身の回りにある1/fゆらぎを見たり、聴いたり、体で感じればいいんです。

家の中にいても心地よい1/fゆらぎを感じることができます。朝の陽ざし、窓から見える青空と雲の流れ、ベランダにやってきた小鳥、お気に入りの音楽、部屋の壁に貼られた木目調の模様など様々です。

外に出れば、さらに多くの1/fゆらぎを五感で感じることができるでしょう。とにかく心地よく感じるもの全てが1/fゆらぎなんです。

海岸に打ち寄せる波の音、頑張って登山した後の山頂からの絶景、オフィスから見下ろす東京のまばゆいネオン、マラソンでゴールした直後のけだるさの中にある爽快感、電車の揺れでついつい眠たくなるなど、1/fゆらぎは私たちの周りに無限に広がっています。

こうした1/fゆらぎを自分の意識で感じて、身体に心地よいものとして吸収することができれば、毎日の生活も変わってくると思うんですよね。

1/fゆらぎを活用した災害リスクコントロール

さて、自然界にはこのように私たちを癒してくれる1/fゆらぎが存在する一方で、私たちの生命財産に脅威をもたらす自然災害も存在します。そして、これら自然災害は毎年のように発生し、多くの人が犠牲になっています。

しかし、台風や地震、津波などによって、避難を余儀なくされるような状況になっても、多くの人は避難しようとしません。それは、過去からの経験に基づいて「ここは大丈夫」とか「自分が災害に遭うことは無い」と勝手に思い込んでいる人たちが極めて多いからです。

 

 

こうした正常性バイアスを改善し、自然災害に対して危険なところに住んでいる人たちが自主的に避難できるようになれば、2011年の東日本大震災や今年7月の西日本豪雨のような逃げ遅れは無かったと思います。

そのためには、災害への備えや避難行動などのリスクコントロールについても、1/fゆらぎの理論を上手く活用した工夫が必要だと思うんです。そうした結果、「準備しておけば酷いことにならずに済むね」とか「避難すれば自宅よりも安全で心地よい避難所に行けるから避難しよう」といった前向きな行動に繋がれば成功です。

例えば、一つのキッカケとして、公共の宿とかを避難所として全面開放するような取り組みはできないんでしょうかね? いずれにしても、行政の従来どおりの方法だけでは何ら改善されないと思いますね。

まとめ

私たちの周りに無数に存在する1/fゆらぎ。平常時からこれら1/fゆらぎを効果的に活用して、ストレスからの解放やポジティブな行動に結びつけることができれば良いですよね。そして、災害時にも1/fゆらぎを有効に活用した警戒避難体制の在り方が確立されていけば、人的被害は減っていくと思います。

本ブログ『ゆらぎのリスクこんとろーる』では、こうした1/fゆらぎに関する観点を意識しつつ、引き続き有意義な記事を提供していければ幸いです。

 

 


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