駅や空港に行くと、必ずと言っていいくらいキャリーバッグを引いている人を見かけます。サイズも大きなものから小さなものまで様々ですが、このキャリーバッグが原因となる事故があちこちで起きているんです。
例えば、前を歩いている人がキャリーバッグを引いていて、急に立ち止まったために後ろを歩いていた人がキャリーバッグにつまづいて転倒。あるいは、下りのエスカレーターでキャリーバッグから手を放していて、キャリーバッグを下方へ落としてしまって前の人に衝突、といったケースです。
今回は、キャリーバッグによる事故事例と使用するときの注意点について考えます。
旅行や出張に便利なキャリーバッグ
私も1泊2日で出張するときには小型のキャリーバッグを使っています。書類や着替えが入りますし、コロコロ引いて歩けるので便利ですよね。一方、海外旅行にいくときなどは大型のキャリーバッグです。1週間くらいの旅行でもこれ一つあれば大丈夫ですね。
外国人の観光客や夏休みの家族旅行客なども、大きなキャリーバッグを転がしていますね。中には「どれだけ大きいの!?」って思うくらいのキャリーバッグを転がしている人もいます。よく新幹線の荷物棚に大きなキャリーバッグを置いている人を見かけますが、あれが落ちてきたらどうなるんだろうって考えるとぞっとします。
いつも思うんですが、東京駅のコンコースを歩いていると本当にキャリーバッグを転がしている人が多いんです。一見して旅行客やサラリーマンなどですが、どうやら地方から出てきた人なのか、駅構内で迷っているみたいで、キョロキョロしながら歩いているんですよね。こういう人たちがコンコースを縦横無尽に歩くものですから、一直線に進みたい私にとってはキャリーバッグが障害になって非常に歩きにくいんです。
キャリーバッグの事故事例
いま、こうしたキャリーバッグが原因の事故があちこちで起きています。国民生活センターによれば、繁華街や駅などでキャリーバッグを他人にぶつけたりして、ケガを負わせてしまう事故が多発しているようなんです。
【事例1】繁華街での事故
繁華街を歩行中、隣を歩いていた人が引いていたキャリーバッグがぶつかり、転倒して怪我をした。キャリーバッグを引いていた人に病院に連れて行ってもらった。打撲傷で済んだが、同様の事故が多くあると聞いた。注意喚起してほしい。【事例2】駅での事故
旅行中の駅で若い男性が前を歩いていた。その後ろを歩いていたところ、突然その男性が立ち止まったか、方向転換をしたため、男性の引いていたキャリーバッグに激突し、頭から転倒した。救急車で病院に搬送され、全身打撲と診断された。その男性と話し合い、治療費は折半した。その後通院はしていないが、キャリーバッグは危ないと思う。【事例3】駅での事故
新幹線下車時、前方の乗客のキャリーバッグに右足を取られて転倒した。
右下腿に擦過傷と腫脹あり。レントゲン撮影したところ、右脛骨、腓骨骨折と診断された。右下腿を固定し入院することになった。【事例4】階段での事故
昨日、主人が、3年前に購入したキャリーバッグを出張で使用した。駅の階段を降りていたところ、突然持ち手が取れてキャリーバッグが階段を落ちていき、階段の下にいた人の腰にぶつかって入院を伴う怪我をさせてしまった。新婚旅行等に2度ほど使っただけのキャリーバッグである。【事例5】エスカレーターでの事故
空港の下りエスカレーターで上からキャリーバッグが落ちてきたため、転倒し、怪我をした。長い下りエスカレーターに重いキャリーバッグを載せることに問題はないのか。出典元:国民生活センターホームページ(キャリーバッグでの事故)
キャリーバッグを転がすときに、キチンと周りに気をつけていれば他人にぶつかるようなことにはならないと思うんですが、一番危険なのが手を後ろに伸ばしてキャリーバッグを引いている人ですね。まるでお祭りの山車(だし)でも引いているかの如く、後ろをまるで気にしていないため、キャリーバッグの車輪で周りの人を轢いてしまうんです。
轢かれる側も迷惑ですよね。キャリーバッグがそのまま立ち去ってしまったら明らかなひき逃げ犯ですよ。ですから、私はキャリーバッグを決して後ろには引かず、必ず横で転がしています。
一番怖いのはエスカレーターです。大きなキャリーバッグをエスカレーターに載せたまま、手を放してスマホで会話している人がいるんです。もしもキャリーバッグが下方へ落ちて行ったら、下にいる人は大怪我を負ってしまうのではないでしょうか。こういうのは絶対にやめてもらいたいですね。
キャリーバッグを使うときの注意点
せっかくの楽しい旅行も、キャリーバッグが原因で他人にケガでも負わせてしまったら台無しです。サラリーマンの皆さんも大事な会議に遅刻してしまいます。しかし、何よりもケガをした人が一番災難ですよね。
そこで、キャリーバッグを使用するときの私なりの注意点をまとめてみます。
- キャリーバッグを後ろ手に引くときは、周りに十分注意する
- 駅や空港など混雑しているところでは、キャリーバッグを身体の横で転がす又は手に持つ
- エスカレーターに置くときは手を放さず、落下しないようにする
- 電車の荷物棚におくときは間違っても落ちないようにする
これくらいの配慮ができない人はキャリーバッグを使うのは止めてもらいたいですね。
まとめ
旅行や出張にとても便利なキャリーバッグですが、一つ間違えると他人に大ケガを負わせてしまうおそれがあります。とくに、混雑している場所やエスカレーターなどでは、思わぬことから事故に発展してしまうことがあります。キャリーバッグを使う人は周りに迷惑をかけないように、キチンとマナーとルールを守る必要がありますし、一見して危なそうなキャリーバッグに遭遇したら、事故に巻き込まれる前に離れた方がいいですね。キャリーバッグを使う人も使わない人も、お互いが気をつければ事故は減ると思います。
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