上司の皆さん、勤務時間外の部下へのメールやめませんか?

ハラスメント

この30年で仕事のやり方は大きく変わりました。私が入社した平成の最初の頃は、今みたいにノートパソコンは無くて、デスクトップパソコンが各所属に1台ある程度。そのパソコンで、フロッピーディスクを媒体にして書類を作るんです。

支店や関連会社などとの連絡も電話とFAXです。切り貼りして作った資料をFAX送信して、イチから十まで電話で説明するっていう仕事のやり方だったので、一つの情報を送るだけでも大変でした。今みたいにメールに資料を添付して瞬時に送信なんてことは想像もできませんでしたね。

ところが、携帯電話やメールの登場などで世の中が便利になる一方で、今度は別の問題が発生したんです。そうなんです、私たち社員は24時間365日、上司から連絡が取れる状態になってしまったんです。悪く言えば"軟禁"ですね。

今回は、便利になり過ぎたが故の弊害について「勤務時間外メール」をテーマに考えます。

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勤務時間外にメールしてくる上司

「お先に失礼します。」って上司に挨拶して退社したはずなのに、その後の楽しい同僚との飲み会の真っ最中に上司から電話がかかってきて最悪の場合呼び戻されたり、メールでいちいち指示されることありませんか? あるいは、早朝からどうでもいいようなメールを送ってくる上司とか。

はっきり言って、勤務時間外のプライベートな時間に電話やメールをされるとイライラしますよね。よほどの緊急事態なら分かりますが、「あの件、どうなった?」とか、勤務時間内に報告すれば十分間に合うような案件であればなおさらです。

最近では、会社から携帯やスマホを持たされている方も多いのではないでしょうか。そうなると、電源を切っておくわけにもいかないので、上司から電話やメールがあれば、話しを聞かざるを得ませんよね。もう、うんざりです。

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世界各国で勤務時間外メールを規制

こうした中、世界各国では勤務時間外のメールを規制する動きが広まっています。

「仕事のメール、時間外は禁止」

勤務時間外のメール業務を規制する動きが広がっている。米ニューヨーク市で「つながらない権利」の条例案が審議中で、フランスやイタリアでは、法律が成立した。IT化でオフィスの外でも柔軟に働けるようになった一方、仕事と絶え間なくつながる環境が労働者のストレスになっているとの調査もある。オンとオフの線引きはできるのか。日本でも議論を呼びそうだ。

出典:2018/10/29付 日本経済新聞(夕刊)

 

ニューヨーク市議会では、勤務時間外のメールへの返信を従業員に強いることを禁じる条例案が審議中なんですって。会社から従業員への勤務時間外の連絡そのものは規制せずに、従業員がメールに返信しなくてもよい権利を保障する条例です。もし、返信しなかった従業員に対して企業が懲罰的な態度をとれば、逆にニューヨーク市が罰金を企業に科すという画期的な条例なんですね。

一方、フランスでは、勤務時間外にメールや電話で企業が従業員に連絡しないよう双方で協議できる権利を定めた新しい法律「オフラインになる権利」がすでに2017年1月から施行されていて、従業員が勤務時間外にメールを受けたくない、見たくないと会社の上司と交渉できる権利が定められているんです。

また、イタリアでも、2017年の労働法改正において、スマートワーク(テレワーク)を"情報通信技術を活用し、場所や時間にとらわれない働き方を従業員に対して許容する柔軟な雇用関係"として、ITデバイスから「ログオフ」できる休憩時間(いわゆる「つながらない権利」)を契約条件に入れてるんです。

こうしてみると、日本は遅れているなって思いますよね。ぜひ、ウチの会社にもこういう制度を設けてもらいたいものです。

勤務時間外メールがストレスになることも

私もかつて上司から勤務時間外のメール攻撃を受けたことがあります。だいたい、こういうメールを送ってくる上司は、パワハラまたはマイクロマネジメントの上司が多いですね。ほんとに困ったものです。ですから、いま私は管理職ですが、部下には間違っても勤務時間外にメールは送りません。

こうした勤務時間外メールですが、精神的にも良くないみたいですね。ストレスや不眠症を引き起こす原因にもなるみたいなんです。

 2017年2月、国連(UN)の専門機関、国際労働機関(ILO)は、「オフィス外勤務では、通勤時間を節約でき、仕事に集中しやすい環境も整うが、その一方でサービス残業やストレスが増加するほか、不眠症のリスクも生じる恐れがある。」という報告書を発表。

オフィス外で働くことによるメリットとして生産性の向上を挙げましたが、その一方で「長時間労働、労働の高密度化、仕事とプライベートとの混在」といったリスクが伴うことを指摘しています。

この報告ですが、国際労働機関(ILO)が「常に在宅勤務」、「モバイル機器を使っていろいろな場所で仕事」、「オフィス内外の両方で仕事」という3グループに労働者を分類して調査したところ、「常にオフィスで勤務」している人に比べて、3グループすべてで、高ストレスと不眠症の高い発症率がみられ、また、プライベートな時間と空間に仕事が侵入するリスクが確認されたというものなんです。

つまり、常にオフィスで仕事をする人に比べて、在宅や自由な場所で仕事をする人の方がストレスがたまりやすいってことなんです。この原因が"勤務時間外メール"なんですね。

 

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まとめ

日本では、上司から部下への勤務時間外メールはまだまだ横行していますね。せっかくの飲み会やレクリエーションもこうしたメールで台無しです。さらに、これが原因で体調不良にでもなったら大変です。将来的にスマートワークが拡大していくと思われる中、フランスやイタリアなど海外の先進国のように、法律でキチンと勤務時間外メールを拒否する権利を保障してもらいたいものですね。上司の皆さん、勤務時間外の部下へのメールやめませんか?

 


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