記録的短時間大雨情報が発表されたときに気をつけること

自然災害

最近、気象台から「記録的短時間大雨情報」がたびたび発表されます。先日の西日本豪雨でも各地で発表され、西日本の広範囲で浸水被害や土砂災害が発生しています。

ところで、この記録的短時間大雨情報ってどんな情報で、発表された場合、私たちはどう行動すればよいのでしょうか?

今回は、記録的短時間大雨情報について考えてみます。

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記録的短時間大雨情報って何?

そもそも「記録的短時間大雨情報」って、どのような情報なんでしょうか?

数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨を、観測したり解析したりしたときに、各地の気象台が発表します。その基準は、1時間雨量歴代1位または2位の記録を参考に、概ね府県予報区ごとに決めています。

この情報は、大雨警報発表中に、現在の降雨がその地域にとって土砂災害や浸水害、中小河川の洪水害の発生につながるような、稀にしか観測しない雨量であることをお知らせするために発表するもので、大雨を観測した観測点名や市町村等を明記しています。

出典:気象庁ホームページ(記録的短時間大雨情報

 

分かりやすくいうと、バケツをひっくり返したようなとんでもない大雨が、ある地域にピンポイントで1時間程度降り続いたときに気象台から発表される情報です。地域ごとに発表基準があるようですが、概ね1時間あたりの降水量100mmくらいの大雨が降ると発表されますね。

以前はこのような大雨の情報はありませんでした。夏の夕方にドバっと雨が降ってくると「夕立(ゆうだち)」と言って、近所の軒先に避難してやり過ごしたものですが、それらの中には記録的短時間大雨情報に匹敵するくらいの雨もあったのかもしれませんね。

最近では気象観測技術も向上して、全国の降雨状況もレーダー雨量計でリアルに観測しているので、確度の高い情報として発表できるんです。テレビの天気予報などで「では雨雲の様子を見てみましょう。」といって出てくる雨雲レーダーなどもそれら技術を活用したものです。地上の基地局から空に向けてレーダー波を発射して、それが雨粒に当たって跳ね返ってくるのを観測しているんですよ。

私の経験上、100mm/時間くらいの大雨が2~3時間も降り続くと間違いなくどこかで災害が発生します。河川の堤防が決壊して広範囲にわたる浸水被害が発生したり、がけ崩れなどの土砂災害が発生する可能性がかなり高まります。

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100mm/時間の大雨ってどんなの?

記録的短時間大雨情報が発表されたということは、その発表地域で約100mm/時間の大雨を観測したということです。

気象庁によれば、雨量観測所は国内約1300箇所に設置されており、観測網の密度は約17km(=17km四方の正方形につき1か所)。東京の山手線の内側の面積が約63km2ですので、そこに雨量観測所が約4箇所設置されているイメージです。

つまり、記録的短時間大雨情報が発表された地域内のいずれかの雨量観測所で約100mm/時間の大雨を観測したことになります。その地域内すべてに約100mm/時間の大雨が均等に降ったわけではありません。

この100mm/時間の大雨ですが、例えば、車を運転していてこの大雨に遭遇した場合、ワイパーはまるで効果がありません。フロントガラスに滝のように雨粒が流れ落ち、視界はゼロ。ハザードランプを点けて道路端に駐車せざるを得ないような極めて危険な状況といえます。

自分の周りの降雨状況の確認方法

最近では、スマホのアプリにも気象情報を取り扱うものがたくさんあります。記録的短時間大雨情報の発表や雨雲レーダーの情報も手軽に確認することができます。私も、降雨が気になったときにはスマホで気象庁のホームページをさっと開いて次のような確認しています。

  1. 気象庁ホームページを開く
  2. 「雨の様子(雨雲の動き)」を開き、レーダー雨量の画面で自分が住んでいる地域を見て、雨域(雨の降っているエリア)をチェック
  3. 次に、その中でも紫色や赤色で示された雨の強いところをチェック
  4. 最後に雨域の移動方向をチェック

いま雨が降っていなくても、雨雲が近づいているときは雨傘をもって出かけるのが良いと思います。また、雨が降っているところに紫色や赤色のエリアがあれば、そこは大雨になっているということです。すでに道路の冠水や小さな崖崩れが発生しているかもしれません。

さらに、こうした紫色や赤色で示される強い雨雲が、同じ場所にずっと動かずにいるときは洪水や土砂災害のおそれがあります。西日本豪雨をはじめ、鬼怒川の堤防決壊(2015年)や九州北部豪雨(2017年)など、最近の集中豪雨による被害はいつもこのような雨の降り方が続いたことによるものです。最近よく天気予報でも出てくる「線状降水帯」ってやつですね。

記録的短時間大雨情報が発表されたら

私の経験上、記録的短時間大雨情報が発表された場合、雨の継続時間が1時間程度であれば大きな災害は発生しません。このときに心配されるのは、都市部における道路の冠水やアンダーパス部の浸水などです。

ただし、すでにその前の降雨あるいは地震によって地盤が緩んでいるときは、土砂災害が発生するおそれもあります。一方、100mm/時間の大雨が2~3時間継続すると状況は一変します。洪水や土砂災害が発生する危険性が極めて高くなります。

こういう状況になったら、増水した河川や用水路、道路の斜面や崖には近づかないでください。まずは外出を控えることです。さらに、お住まいの自治体から避難に関する情報(避難勧告、避難指示など)が出されたら、安全な避難経路で、安全な避難所へ避難してください。

ただし、自宅の近くに川が流れていたり、うしろがすぐ山になっているようなときには、川の水が堤防を乗り越えて洪水氾濫被害が発生したり、裏山が崩れるなど土砂災害の危険性があります。こうしたところにお住いの方は避難の情報に関わらず、身の危険を感じたら早めに避難することが大切です。

まとめ

記録的短時間大雨情報について整理しました。最近では、この記録的短時間大雨情報が頻繁に全国各地で発表されています。それだけ天候が異常な状態になってきていると言えるかもしれませんね。

いずれにせよ、記録的短時間大雨情報が発表された場合には、必要に応じて安全な場所へ避難することが自分の命を守るために必要な行動となります。日頃から、避難経路と避難場所を確認し、どういう方法で避難すればよいのかをご家族で話し合っておくことが重要だと思います。

 


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