一部マスコミ報道によれば、年賀状の終活宣言が広がっているようです。つまり、「来年からは年賀状は失礼します」といった一文を添えて最後の年賀状を出すんですね。とくに高齢の方を中心にこういった動きがあるようです。「年賀状を書くのが大変」「人付き合いが希薄になった」こうしたことが理由のようです。
年賀状といえば、かつては年末からお正月にかけての風物詩でもありました。お世話になった方や友人などに宛てて、1年間のお礼と来たる新年に向けてのご挨拶を1枚の年賀状に託すんです。枚数が多いと結構大変であることも年賀状の特徴ですね。
今回は、年賀状の歴史と終活年賀状について考えます。
年賀状の歴史
今のようなお年玉付き年賀状が登場したのは、終戦後の1949年。官製はがきとしては初めての年賀はがきということで、当時大きな話題となって大ヒットしたようですね。
記念すべき第1回の賞品はミシン。その後は、洗濯機や電子レンジ、ビデオレコーダーなどが賞品として用意され、最近では旅行券や液晶テレビなどが賞品としてありました。
私も、小さな頃から年賀状を友人や親せきなどに出して来ましたが、いただいた年賀状で当選したのは切手シートだけですね。
ちなみに来年2019年の賞品は、次のようになっています。
1等(現金30万円または同額相当のプレミアム賞品)
2等(ふるさと小包など)
3等(お年玉切手シート)
東京 2020 大会応援賞(東京 2020 オリンピックにペアでご招待)
出典:日本郵便ホームページ(お年玉賞品のご案内)
最近ではインターネットやSNSなどの普及もあって、年賀状を出す人も年々減ってきているみたいですね。若い人などはほとんど年賀状を出さない人もいるのではないでしょうか。
至近6カ年の年賀はがき発行枚数を見ても、右肩下がりとなっており、2018年には30億枚を割り込む状況となっています。
出典:日本郵便ホームページ(日本郵便のお知らせ)を加工
広がる終活年賀状
こうした中、「来年からは年賀状は失礼します」といった一文を添える『終活年賀状』が広がっているようなんです。
以前は、「一年の始まりは年賀状から」というイメージもあるくらい年賀状による新年の挨拶が定例化していました。しかし最近になって、SNSなどの普及に伴う若者の年賀状離れの一方で、中高年の中にも、「年賀状を書くのは面倒かつ大変」「年賀状だけのお付き合いの人は整理したい」という人が多くいるみたいなんです。
私も全盛期の頃は、年賀状を200枚ほど書いていましたが、何が大変かと言うと、
- 住所変更や喪中などを含めた宛先・宛名の管理
- 年賀状の購入手続き
- 年賀状ソフトの準備と印刷・投函
- 出してない人から届いたときの追加印刷・投函
毎年年末になると、年賀状を印刷するのが結構億劫なんですよね。
ですので、最近では年賀状も50枚くらいまでに激減しています。まさにそろそろ終活年賀状です。
終活年賀状の書き方
こちらから一方的に年賀状を書き納めにする終活年賀状。当然、もらった相手は「なぜ?」って思うかもしれませんよね。ですから、"失礼の無いように、丁寧に書く"ことが大切だと思うんです。例えば次のような感じですね。
- 私も〇〇歳になり、日増しに手足の衰えを感じるようになりました・・・
- 私もよる年波には勝てず、年賀状をしたためることが難しくなってまいりました・・・
- 私も高齢になり、筆をとるのが困難になってまいりました・・・
対象になるのは、学生時代の同級生や職場の同僚、何かのきっかけで年賀状を交換するようになった人たちの中でも、これまでに全然会う機会も無く、おそらく今後も二度と会うことが無いと思われるような人。こうした人たちが終活年賀状の対象でしょうか。
でも、終活年賀状をもらった人も、「あーなるほどね、仕方ないね。」と思ってくれると思うんです。とにかく、これで最後という気持ちを込めて年賀状を書く(印刷する)ことが大切でしょうね。
まとめ
戦後日本の年末年始の風物詩でもあった年賀状。毎年、元旦の朝は年賀状に目を通すところから始まっていたと言っても過言ではありません。
しかし、インターネットやSNSなどの普及に伴い、年賀状の発行枚数も年々減少し、今やその存続そのものが危機に瀕しているのではないでしょうか。
そうした中、高齢化や人間関係のリセットなどを理由にした終活年賀状が中高年の中で広がっています。まさに年賀状の窮地に拍車をかけるような動きです。しかし、これも時代の流れなんでしょうね。個人的には寂しい限りですが・・・。
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