災害時、車に十分なガソリンがあれば避難所として使えます

リスク管理

大規模な地震が起きると、必ずと言っていいほど同じような現象が発生します。それは、コンビニやスーパー、ガソリンスタンドに出来る大行列です。
地震によって道路や鉄道などの交通網が寸断され、食料や燃料が被災地に届きにくくなるために、食料品やガソリンを買い求める人達で大行列が発生するんです。
今回は、いつ起きるかわからない地震への備えとして、ガソリンの備蓄について考えます。

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地震発生後の道路状況がその後に大きく影響する

熊本地震(H28)、北海道地震(H30)ともに震度7の非常に強い揺れが被災地を襲いました。共通点は地震の発生時刻が深夜であるということです。暗いうちは被害の全貌が分かりませんが、徐々に夜が明けてくると深刻な被害が起きていることが明らかになってきます。熊本地震では阿蘇大橋の崩落、北海道地震では厚真町の斜面崩壊などです。そして、共通していることのもう一つが道路の液状化被害です。激しい揺れのために道路が液状化現象を起こし、場所によっては車が通行不能な状況に陥りました。

地震の規模が大きければ大きいほど、地震の影響は甚大かつ広範囲に及びます。直下型地震の発生直後に想定されるのは、

  • 家屋など建物の倒壊や火災
  • 道路の液状化や法面崩壊、橋梁破損などによる通行止
  • 線路や岸壁、飛行場などの被災による鉄道、船舶、航空機の運航休止
  • 停電、断水などライフラインの寸断

こうなると、真っ先に不足してくるのが水や食料、ガソリンなどの燃料です。コンビニやスーパー、ガソリンスタンドも少なからず被害を受けているでしょうし、被災地以外からの支援物資が届くのは道路の通行止めが解消された以降になります。少なくともそれまでの数日間は被災地の中で自力で生き延びる必要があります。

つまり、地震による道路の被災状況がその後の応急復旧や支援物資などに大きく影響するということです。それくらい道路は私たちにとって重要なものなんです。

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スーパーやガソリンスタンドは長蛇の列

地震発生から数時間経過すると、次に私たちがとる行動は、水や食料を求めてスーパーやコンビニへ殺到すること、そしてガソリンスタンドでの給油です。

熊本地震では、余震がずっと続いたこともあって、自宅や避難所で寝泊まりすることが不安なために、避難所の駐車場に車を停めて車中泊していた人がたくさんいました。それ以外にも、体育館などの避難所で他の人たちと一緒に寝泊まりすることに抵抗がある人もいるでしょうし、事情があって車での生活を余儀なくされた人もいると思います。そんなこともあって、地震発生後には多くの車がガソリンスタンドに殺到し、あっという間に売り切れ状態になったと聞いています。

このようなガソリン不足は、北海道地震でも起きていました。しかし、熊本地震のときと大きく違っていたことは、経済産業省がホームページで「住民拠点サービスステーション」として北海道内の営業中SS(ガソリンスタンド)について地震発生の翌日から情報提供したり、全国の一般市民の方々がツイッターなどからSSの営業情報を拡散するなど、助け合いの輪が大きくなっていたことではないでしょうか。

災害時に車が必要な理由として次のようなことが考えられると思います。

  • 自宅や避難所が使えないときに車中泊をする
  • 車のエンジンをかけて、夏季はエアコン、冬季は暖房で暑さ寒さをしのぐ
  • 水や食料の買い出しなどの移動手段
  • スマホの充電をする
  • プライベート空間の確保

こう考えると、車のエンジンをかけるために必要なガソリンって、水や食料と同じくらい大切なものなんですね。ただし、キャンピングカーのような仕様であれば快適に過ごせると思いますが、普通の乗用車ではシートを倒してもまっ平にはならず多少の凸凹があると思いますし、とにかく車内が狭いので仮眠をとるような使い方にしかならないと思います。

ガソリンスタンドの災害対策

地震などの大規模災害に備えて、ガソリンスタンドも対応を進めています。全石連(全国石油商業組合連合会・全国石油業共済協同組合連合会)によれば、次のようになっています。

災害時の対応としてSS(サービスステーション)はガソリンなどの危険物を扱う施設として堅牢にできておりますが、災害などが原因の停電時にも継続して燃料を供給できるよう各種設備そなえ、災害対応をしています。

住民拠点SS
平成28年4月の熊本地震において、災害時における燃料供給拠点としてのSSの役割が再認識されました。このため国は、自家発電機を備え、災害時に地域の燃料供給拠点となる「住民拠点SS」の整備を進めています。

災害対応型給油所
災害対応型給油所とは、災害等の緊急時においても継続して供給するために自家発電設備や給水設備を備えた給油所です。

出典:全石連ホームページ(災害時対応

 

「住民拠点SS」は、災害時における地域住民の方々の燃料供給の拠り所として、平成30年2月28日時点で全国に1,346箇所のSSが整備されています。経済産業省(資源エネルギー庁)のホームページでその基本情報(運営事業者名、SS名、住所、電話番号等)を確認できますので、ぜひお近くのSSをチェックされると良いと思います。平成30年度中には約1,300SSの整備を行う予定とのことです。

一方、「災害対応型給油所」は、災害時に電力や水道が停止した場合でも給油や給水ができるガソリンスタンドのことです。災害対応型給油所には、「緊急時に警察・消防等の緊急車両へ優先的に燃料を供給すること」、「近隣の被災者のために非常用食料及び飲料水の集積地として用地及び施設等を提供すること」等が義務づけられています。こちらは、全石連のホームページで確認いただけます。

満タン&灯油プラス1缶運動の推奨

また、全石連では、災害対策の取り組みとして「満タン&灯油プラス1缶運動」を推奨しています。
これは、災害発生時の“安心”のために、車は常に満タンを心がける、暖房用の灯油は1缶余分に買い置くことを心がけるというものです。

ガソリンは、家庭で簡単に備蓄することができません。ガソリンメーターが半分まで減ったら満タンにするといった習慣をつけることで、いざというときに車にガソリンが無いということも回避できると思います。

 

 

満タン&灯油プラス1缶運動「5つのキーワード」

1.災害時の「安心」が高まります
大災害が発生すると家庭用燃料(ガソリン・軽油・灯油)の入手が困難になります。車の燃料メーターが半分になったら満タンにする。暖房用の灯油は1缶余分に買い置く。これで、お客様の災害対策は、より「安心」になります。

2.エコドライブと両立できます
車の重量が重くなると燃費に影響が出るので、車の中に不要不急なものが置きっぱなしになっていないかチェックしましょう。ガソリン10ℓは約7kgですが、もしもの時に安心できるための重さとしてご理解ください。

3.携行缶での保管は危険! 満タンをおすすめします
ガソリンは、ポリ容器では販売ができません。セルフガソリンスタンドではガソリン携行缶への販売も禁止されています。携行缶の使用上の安全性と品質劣化の観点から、携行缶によるガソリンの保管は控え、車を満タンにすることをおすすめします

4.灯油の保管でご注意いただきたいことがあります
灯油ポリ缶の保管では、(1)火気のない冷暗所で (2)しっかりと密栓して貯蔵しましょう。灯油ポリ缶は経年劣化するため、5年を目安に買い替えされることをおすすめします。灯油ポリ缶には「製造年月」が表示されていますので、シーズン前にご確認されることをおすすめします。

5.灯油の品質でご注意いただきたいことがあります
昨シーズンに使い残したり、寒暖差の激しい環境に置かれた灯油は、品質が劣化している場合があり、それを使用すると暖房機器が故障する原因になることがあります。灯油はシーズン中に使い切ることをおすすめします。

出典:全石連ホームページ(「満タン&灯油プラス1缶運動」について

まとめ

大規模な地震が発生すると、必ずと言ってもいいくらいガソリンスタンドに大行列が出来ます。食料品を求めてコンビニやスーパーに殺到する人たちも同様ですが、いつ起きるかわからない地震への備えとして、日頃から車のガソリンは満タンにするように心がける、水や食料は最低3日分を備蓄しておく、こうした簡単にできるご家庭での取り組みを実践するだけでも、いざというときにパニックにならずにすむと思います。

 

 

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